風景をつくる建物25

俳諧(連句)は、複数の人々(連衆)によって五・七・五の17文字の長句と、七・七の14文字の短句とを交互に付けあわせ、一定の句数でひとまとまりとするもので、36句で一巻を構成するものを歌仙、100句で構成されるものを100韻といいます。そして、この俳諧のいちばんの特徴は、歌仙や百韻として巻かれるひとまとまりに、一貫したテーマ、あるいは筋というものが存在しないことです。あるのはただ、つぎつぎと現われては消えていく幻影の連鎖のみです。
これをつくる側から見れば、全体像を思い描くことはあらかじめ失われており、許されているのは五・七・五又は七・七の文字をもって、先行する句(部分)につぎの句(部分)を付けあわせることにより、新しい世界をそのつど切り開いていくことです。そのためには部分としての一句一句が、独自で豊かな内容のものである必要があります。俳諧にあっては、部分こそが全てなのです。
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